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----頂いた紙資料には、“茨城発、新世代ダンスギターロック”という言葉が書いてありますが。実は、今回この『SEASON』を最初に聴いた時の率直な感想は、“捉えどころがないバンドだなぁ”という感じで。 濃密なアルバムであるからこそなのかも知れませんが。

 

鯉渕 ああ。なるほど。

 

----その捉えどころのなさというのは何なんだろうなって考えていたんですけれど。最近のバンドに顕著なのは、ライブをやるにあたって、“如何に盛り上がる曲を創るか?”とか。そういうものを敢えて創るバンドが多い気がするんですよね。それに慣れてしまった自分がいて。で、STELEOGRAMはそういうバンドじゃない気がして。 勿論、ポップな曲もあるし、盛り上がる曲もあるけれど、そこを狙っていないからこそ、瞬時に捉えることが出來なかったのかなって。

 

鯉渕 まさにそうですね。“こういう曲を創ったら盛り上がるだろう!”という気持ちでは全く創っていなくて。“好きなものを創りたい!”という欲求のほうが強いので。うん。今回、13曲入りで1500円という。普通よりも安い値段で売るという形も、僕らが好きな洋楽のCDがそういう形なので。そういう好きなものに真似てじゃないですけど(笑)、好きなように創らせてもらった感じですね。

 

---今更言うまでもなく、ここ数年で音楽の聴き方はだいぶ変わってしまって。アルバムを一つの作品として捉える、買う、聴く、ということ自体が粗雑になってますからね。

 

鯉渕 やはり、音楽というものが、簡単に消費されるような「商品」から「作品」に変わって行ければいいなと思っているので。

 

----まさにこの『SEASON』は「作品」として成立していると思いますよ。1回聴き終えても、また、最初から聴きたくなるような。聴く度に感じる音楽が変わっていく。何度聴いても飽きないという。

 

鯉渕 はい。スルメのようなアルバムです(笑)。

 

---そうですね(笑)。そこが、捉えどころがないっていう部分にも繋がっているんですよね。噛まないで上辺を舐めても味は出るけど、それだけじゃ何か物足りない。ならば噛み締めてみようと。そうすると、ひとつの楽曲の中でも無数の音が潜んでいるし。その音達がアルバム全編に渡って、絶妙に絡み合っているということに気づくという。

 

鯉渕 そう言ってもらえると嬉しいです。こんな僕らでもこれだけの作品を創ることが出来るんだよっていう。今回のリリースで全国の人に届けられるようになったことでより伝えられることになって良かったなと思います。

 

---ちなみに、自分達のことをロックバンドだと思いますか?

 

鯉渕 いやぁ。ロックバンドというか。その前に、バンドマンでいたいというよりも、クリエイターでいたいという気持ちのほうが強いんですよね。ロックバンドって、なんか、“生き様を魅せる!”みたいなイメージが強くて。音楽を通しての人生論みたいなものを背負ってやるものだと思ってたりするんですよね。だからそれよりも…。

 

石川 音楽を研究し続けるような。探求して行くような感覚ですね。

 

鯉渕 うん。自分達のことを、ロックバンドというよりも、良い音楽を創り出すクリエイターだと思っています。そういう意識が強いんですよね。でも、良い音楽、新しい音楽を創りたいという先には、新たなシーンを創りたいというところに繋がっているので。結果的にロックバンドという見方をされることも背負って行く必要があるんだろうなって考えてはいますけど、やはり、根本では、“僕らはクリエイターだ”という立ち位置を確立して、好きな音楽をやり続けて行こうと思っていますね。

 

----メンバー内で、好きな音楽、影響を受けている音楽やバンドというのは共通しているんですか?

 

石川 ある程度、みんなの中心にある好きなバンドっていうのは共通していますね。

 

鯉渕 メンバーみんな、洋楽が大好きなんです。なので、共通して好きなバンドといえば、Foalsですかね。あの、僕らって、2008年から2010年くらいまでの間にデビューした、活躍していた洋楽のバンドが好きなんですよ。他にも、Two Door Cinema Clubが好きですし。あとは、2008年よりも前になっちゃいますけど、Bloc Partyも好きですし。Phoenixとか、Arctic Monkeysとか。

 

石川 MUSEとかもね。

 

鯉渕 各々、好きなバンドに共通するものが、新しい時代を創ろうとしているバンドで。2008年から2010年に現れたバンドって、今の音楽シーンを創り上げた人達が多くいて。そこら辺の音楽を聴いて育っているので。そういう影響が僕らの音楽に出てきているんだろうね。そう考えると、そういったバンド達も捉えどころがないというか。アルバムごとに変化しているバンドが多いですよね。

 

----そうそう。今挙げてもらったバンドの中でも、Foalsなんて、まさに作品ごとに進化して、変化して来てますもんね。

 

鯉渕 そうですね。そういうバンドとして、STELEOGRAMも在りたいんですよね。

ロックバンドというよりも、

良い音楽を創り出すクリエイターだと思っています。

1st フルアルバム

「SEASON」

2014.02.05 release

¥1500

 

  1. introduction
  2. Amber
  3. Pluto
  4. escape
  5. echo
  6. Seethe & Grimes - XXX
  7. Seethe & Grimes
  8. Chill
  9. Liverpool
10. exterior
11. City Lights Girl
12. Sink In The Ocean
13. SEASON

STELEOGRAM

(ステレオグラム)

 

小林光大:Vocal & Guitar & Synthesizer.

小関 遼:Bass & Synthesizer.

石川裕久:Drums.

鯉渕正寛:Guitar & Synthesizer.

official site:

http://steleogram2009.web.fc2.com/
 

official twitter:

https://twitter.com/STELEOGRAM

 

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